回り始めた歯車

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「ふん、なかなかだな?よく俺の動きについてこれるものだ」 アーメット君は凄く早いので、避けるので精一杯だけど、ここは虚勢を張ることにする。 「まぁね、戦闘訓練だけは全力でやってきたから」 そう言うとともに、レイピアをはじき、後ろに下がる。 「ふん、まぁ俺が本気を出せば、お前がついてこれるとは思えないけどな」 そういうと、アーメット君はレイピアを地面に突きたて、体に魔力を流し始める。 身体強化魔法だ。 文字通り、体内に魔力を流すことで、身体能力を著しく向上させるのである。 そして、アーメット君は流し終えると同時に、レイピアを持ち直し、小さく呟く。 「いくぞ、『スカーダム』!」 その言葉と同時に、レイピアが形を変える。 もともと、突き刺すために細く鋭かった刀身は、一層、鋭さも細さも増していく。 そして、レイピアの周りには黒い魔力が渦巻いて行く。 「闇属性の魔武器なんだね…。」 僕はアーメット君に言った。
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