二つ目

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許せなかった。 どうしても許せなかった。 俺の大切な彼女を心も体もボロボロになるまで傷付けたクラスの奴らが。 人を殴ったのは初めてだった。 握りしめた拳が人を殴った痛みとクラスメイトに対する怒りで震える。 その時。 「やめて!!」初めて聞くミクの甲高い声。 その途端騒がしかった教室は一気に静まりかえり、皆一斉にミクを見る。 「あ…」急に向けられた沢山の視線に驚いたのか、ミクは気まずそうに重い口を開いた。
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