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「ミク…」もう一度名前を呼ぶ。だがミクは動かなかった。そして小さな声で「…まだ…なにも見えない…だから私はまだまだ止まれない…」と自嘲と悲しみが入り混じった表情で小さく笑った。
どうしてだろう。
彼女は―ミクはどうしてここまで苦しまなければいけないんだ。
気が小さくて優しくて大人しいただの可愛い女の子なのに。
彼女は何かしたのだろうか。
ここまでボロボロにされるようなことを。
彼女はなにも「悪いこと」はしていない。
ただ…友達が欲しかっただけなのに。
気付けば俺の頬には涙が流れていた。
どうしてだろう。
どうして彼女は…
自問自答で俺の頭の中はあふれかえっていた。
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