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半年前、彼女はここに運び込まれた。
そのときの彼女の姿を僕は忘れない。
見たこともない数の線や管が彼女の体に繋がれていて、ある種、作りかけのロボットや人造人間なんかじゃないのかって思えた。
よく考えたら、どちらかというと修理しているロボットかその類なのか、なんて今更そのときの自分に突っ込む。
僕は、その彼女の姿を見て格段、落ち込むわけでもなかった。
いや、落ち込んだのだが、それよりも驚きのほうがそのときは大きくて、息をしているということに心底、安堵したのだ。
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