今の僕。

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彼女が息をしている。 沢山の線に、管に繋がれ生きているようには僕には見えなかった。 けど息をしている彼女は、作っている途中のロボットでも人造人間でもなく、本物の人間の本能の行動で、 生きている ということだったから。 作り物じゃない、彼女の意思がそこにあったと思ったから、僕は苦しくも辛くも、安心していた。 けれど、その後だったんだ。 僕は、哀しみを知ったんだ。
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