三階の非常階段

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「名前」 「…え、あ」 「名前。うちは鈴花。 おめ、名前なんちゅうの?」 「よ 四年二組、森田あやめ」 「おんなじ学年や。 うちは五組。よろしゅ。 新しい友達やなぁ、あやめ」 新しい友達。 その言葉が凄く心に響いたのを、今でも覚えている。 今、鈴花はここにいない。 そして六年生になった私には たくさんの友達ができた。 でも 出会った日から1ヶ月と半月。 鈴花が成仏された時から、 私の心には確かな隙間が空いた。
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