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「優美ちゃん、こっちよ。」 お母さんの姉、つまりいとこにあたるおばさんに一つのアパートの前に連れてこられた。 「ここ、私の主人が経営してるアパートなの」 そういうとそそくさとアパートの階段を上がっていく。 「で、この部屋があなたの部屋ね。」 案内された部屋はワンルームの小さな部屋。 「家具は必要最低限のものはあるから…あっあとこれ」 「これは…」 手渡されたのは通帳と印鑑。 「姉の通帳よ、あぁみえてお金貯金してたみたいだから使いなさいよ。」 私はしっかり通帳を握りしめた。 「それじゃ…なんかあったら電話しなさいね。」 おばさんはぶっきらぼうにそういってアパートから帰っていった。 、
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