あるよく晴れた日に 後編

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そこは海が見える丘だった。 そこは海が見える墓地だった。 長身の青年と 小柄な少年が2人で ただ墓石の前に立っていた。 「なんか喋れよ。気まずいだろ」 「今でも愛してますか?」 青年の言葉に 躊躇いながらも少年は聞いた。 「うん。……ずっと忘れない」 即答だった。 その言葉は 少年に返した答えであり。 自分自身に 問いかけた言葉だった。 雲が流れた。 沈黙が流れた。 青年はゆっくりと 青く晴れた空を見つめて、 少年の顔を見ることなく言った。 「雨が降りそうだ。……先に車に戻りなさい」 少年は無言できた道を戻って行った。 途中一度だけ立ち止まり、 振り返ることなく、 自分の耳を手でふさぎ歩いて行った。 「      …グスン」
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