Phase 3 +休息+

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 間接キス、今まで気にしたことも無かったフレーズに陸斗は納得したように一人頷いていた。兄弟や幼馴染と当然の様に回し飲みをしていた事もあって、他人の口のついたものを飲んだり食べたりする事にさして抵抗を感じることは無かったが、それが万人の当たり前、という訳ではないという事を認識させられた。慣れすぎていて無神経になっていたのかもしれない。  加えてクレアは出る所出てないが曲がりなりにも年頃の女の子だ、そういう事を気にしてもなんら不思議は無い。またデリカシーが無いなどと怒られるのだろうが、珍しくタオルケットに怒鳴られることは無かった。まぁ、おおかた酔って眠くなったのだろう。陸斗はこれ以上刺激しないようにとベットから腰を上げると、他の男二人をダイニングへと引き摺っていき自室を後にした。  「……バカ」  ドアを閉める直前、タオルケットから罵られたが陸斗は苦笑しながら電気を消した。  翌朝、薄情にもアリシアとゲンは起こしちゃ悪いと思った等と言ってサッサと学校に行ってしまい、トレイスとクレアは盛大に寝坊していった。ちなみに陸斗はというと  「自宅謹慎中じゃなかったらこんな時間に電話になんか出られないって」  自宅にて久方ぶりの実家からの電話を受けていた。
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