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俺の名前は新垣 伶(あらがき りょう)中学3年だ。
今は丁度、中学野球の県大会決勝戦の真っ最中で、これを勝てばうちの中学は県ナンバー1になれる。
「おい伶、もう9回だぞ!しかも、1点差で負けてるのに何のんきな顔してんだよ。」
俺に話し掛けてるこいつは千葉 彰(ちば あきら)自他ともに認めるオレの相棒だ。
そう、今はもう9回で1点差で負けていた。ついでに言うと、もうツーアウトだが、辛うじてランナーは一人出ている状態だった。
「伶、次お前だぞ。バッターは!」
「・・・わかってるよ。俺がなんとかしてくればいいんだろ?」
「あぁ、わかってるじゃねぇか。アウトにでもなってきたらぶっ飛ばすからな!!」
俺はのろのろと打席に向かう。その時、
「伶!!風変わったぞ。俺等の好きな追い風だ!こりゃあ、いけるぞ!」
はいはい、そう力むなよと思いながら打席に入った。
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