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(ど、どうするよ俺?)
フューリの答に期待を膨らませニコニコと笑うソウギ。その純粋な表情を見て思い悩んでしまう。
「で…ソウちゃんはその言葉の意味分かってるのかい?」
一応の確認。
「わかんないッ!けどね……『アイツの属性は脳天気だ』て言ってたゆよ?ノーテンキて何だゆ?」
なんか『』内だけやたらに流暢ですねソウギさん……しかもニヤリとわらう金髪幼女の姿が被る。
「えーーと脳天気て言うのはね……――」
返答に困る。
自分から「私は脳天気です」と宣言するのは流石に躊躇われた。
まあ自覚は在るのだ。
だからこそ余計に否定も出来ない。
「・・・」
「・・・(ワクワク)」
言い淀むフューリに、期待に胸を膨らまし口を閉ざすソウギ。
重なり合う沈黙のなか突如小さく『きゅ~』と音がした。
その発生源は…
「もしかしてソウちゃんお腹減ってるのかい?」
「……(コクン)。そうだゆ~~……」
襲い掛かる空腹感に好奇心も霧散し、元気なくうなだれてしまう。
「そっか―――」
そんなソウギの姿に食堂に在る食材の在庫を思い浮かべる。
「―――なら兵舎においで。何か作ってあげるよ?」
「ほんとだゆか!」
「ああ本当さ。どうする来るかい?」
「うん♪」
頷くソウギ。
そこには無邪気で無垢な最高の笑顔が在った。
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