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遠い、遠い世界。
その一角にある、とある国。
後(ノチ)に英雄と呼ばれる三人の子供がいました。
その中のリーダー格の少年は、強く、正義感に溢れ、周囲の人々を統率するカリスマ性も持ち合わせていたのです。
彼を慕い、彼のすぐ傍で長年を共にした親友達がいました。
ある日、彼らは長い旅に出かけます。
『強くなりたい』
その一心で。
その中で彼らは、様々な困難に出会いました。
強くなりたいと思うあまり、その『何故強くなりたかったか』を忘れたことも、
出会った人々の死に嘆いたことも、
仲間とのすれ違いに、
襲い掛かる数々の敵、
あらゆる焦燥。
彼らは全て乗り越え、本当の意味で強くなり、国へ戻ってきました。
けれど彼らが見たのは…
物のように扱われる人々。
自分の家族や、かつての友達。
旅に出る前の活気のある国の面影は、少しも残っていなかったのです。
聞けば、突然現れた男が『領主』となり、好き放題しているのだということだったのです。
怒り、嘆いた彼らは、『領主』が居るという城へと乗り込んだのです。
そうして、彼らは激闘の末、『領主』を打ち倒しました。
国には、かつてと同じ活気と平和が戻りました。
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