6人が本棚に入れています
本棚に追加
/114ページ
ボサボサの髪、
黒ぶちメガネのつり目。
血が通ってないかの様な真っ白な肌。
……怪しい。
なんで私はさっき、こんな男が同じ教室にいる事に気づいてなかったんだろう。
彼は、にたぁーっと擬音が聞こえてきそうな笑顔で左手を顔の横に掲げた。
左利きなのかな、なんてどうでもいい事を考えながらよくその手を見てみると、なんだかスティック状のスイッチのようなものを握っていた。
「え…、何?」
あ、まずい。入学式中なのに疑問がそのまま口に出てしまった。
ボシュ。
思考が追い付かない内に、白い煙が視界を覆った。
最初のコメントを投稿しよう!