~桜 美凜~

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ボサボサの髪、 黒ぶちメガネのつり目。 血が通ってないかの様な真っ白な肌。 ……怪しい。 なんで私はさっき、こんな男が同じ教室にいる事に気づいてなかったんだろう。 彼は、にたぁーっと擬音が聞こえてきそうな笑顔で左手を顔の横に掲げた。 左利きなのかな、なんてどうでもいい事を考えながらよくその手を見てみると、なんだかスティック状のスイッチのようなものを握っていた。 「え…、何?」 あ、まずい。入学式中なのに疑問がそのまま口に出てしまった。 ボシュ。 思考が追い付かない内に、白い煙が視界を覆った。
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