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そんな健太を見ながら、花子はニヤニヤしながら口を開いた。
「なんじゃ? ワシに性教育でもして欲しいのか?」
「んなわけねえだろ!? つかお前、何であの本の事知ってんだよ!?」
「何を言うておる、ワシは早苗にベッドの下を見ろとしか言うとらんぞ? ……そうかそうか、ベッドの下には本があるのか」
「つまり……俺、自爆……?」
四つん這いになってうなだれる健太。
「ま、そういう事じゃな」
腹を抱え転げ回る花子を恨めしそうに見たあと、健太はおもむろに立ち上がり鞄から勉強道具一式を取り出し、無言で机の上に並べ始めた。
「何を拗ねておるのだ?」
からかう様な口調の花子を無視し、健太は椅子に座るとパラパラと教科書を捲っていく。
それを見た花子は一瞬ムッとした顔つきになったが、すぐにまるでイタズラを思い付いた子どもの様な笑みを浮かべ、健太におぶさった。
「勉強ならばワシが教えてやろうか? 勿論あっちの勉強じゃがの……」
健太の耳元でそう囁いた後、耳に息を吹きかけながら顎の辺りに指を這わせる花子。
「なななななっ!?」
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