§52 The beast eats the beast as food

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若いのか中年なのか曖昧な男達の手には、それぞれアクセサリーが持たれている。 勿論、ただのアクセサリーな訳がない。 「この手のお誘いはもうお決まりなんだよ。もっと知恵絞れっつーの。賞金稼ぎ共」      オールナメントル それは── 武器 。 ラウドは眉をひそめ、冷たく男達にそう吐き捨てた。 今部屋のドアをノックしていたこの男達は恐らく、賞金稼ぎの集団。 その証拠に、目をぎらつかせながら部屋の奥にいるラウドだけを睨み付けている。 その隙に身軽に床に飛び降りるルース。 アイルはベッドに座ったまま、おもむろに右手で腰に付いている沢山のアクセサリーの内の一つに触れた。 この状況にまだ着いて行けていないベルナ、ルヴィ、リスタの三人は唖然としたままラウドとまだ部屋の外にいる男達を交互に見る。 「野郎…!」 「あの窓のとこのガキがイグレンか!?」 「茶髪に金色の鍵ぶら下げてやがる野郎だ!違いねぇ!」 ラウドに馬鹿にされた事が頭にきているのか、男達のこめかみには青筋が浮かんでいた。 今にも飛び掛かってきそうな男達を気にしながら、ラウドはふと窓の外の下を眺める。 .
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