§52 The beast eats the beast as food

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       † フィリアが居なくなった後、ラウドは全てを皆に告げた。 両親の事。 保護され、そのまま軍に入った事。 アルガロス中将の事。 戦争の事。 セルザの事。 全て──。 「…何よそれ…あたしなんかよりもずっと、ずっと辛いじゃんかっ」 ベルナは薄らと泣いていた。 しかし、必死に堪える。 その為、鼻が赤らんだ。 ルヴィは腕を組んだまま壁に寄りかかり、目を伏せて立ちすくむ。 「…フィリアさん、本当に強いであります」 リスタの言葉は"力"がという意味ではない。 その精神が、という意味だ。 「戦争で活躍した事ぁ知ってたけど、まさか罪人使って実技演習かよ…その中将さんもなかなか人離れな事しやがるぜ」 ベットの上に胡坐で座り、枕を抱えて眉をひそめるアイル。 「…しかし、あの女が町に来ていたとはな。本当に良かったのか?フィリア一人に行かせて。貴様、本当は着いてやりたかったのではないか?」 あの女とはセルザの事。 ルースはテーブルの上でクッキーを貪りながら、椅子に座るラウドに心配そうな表情を向けた。 .
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