§52 The beast eats the beast as food

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そんな時だった。 ──────コンコン 「すみませーん。こちらはイグレンさんのお部屋でしょうかー?」 見知らぬ男の声と、軽いノック音が部屋に響く。 不意にベルナが怪訝そうに椅子から立ち上がるが、、 「…しっ」 何故かルヴィは口に人差し指を軽く置き、ベルナを制止させた。 黙れというルヴィの合図。 すると、彼はふとラウドに視線を向けた。 ベルナは同じくラウドに顔を向ける。 どうやらルヴィとラウドはアイコンタクトをしていたらしい。 やけに警戒した表情のラウド。 アイルも枕を静かに置き、胡坐をやめてベットに腰を掛ける状態になる。 恐らく、それは直ぐに動きだせるように──。 リスタはあわあわと焦りながら、布を急いで被り、いつものように布男になった。 未だにクッキーを頬張るも、シッポを左右に揺らすルースの金色の瞳は妖しく底光る。 こちら側から返事をしなかった為、ノックは何度もされた。 「すみませーん!イグレンさん在室ですかー?イグレンさーん!」 だんだん強まる見知らぬ男の声。 ラウドは椅子から立ち上がり、何故か窓を開けに行った。 .
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