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窓を開けば潮風が部屋へと吹き抜ける。
ラウドはそのまま窓際に寄りかかった。
すると、忙しく鳴り響いていたノックがふと止む。
声もしなくなった。
それを確認すると、ラウドは不意にテーブルに座るルースへと目で合図を送る。
それを見越していたのか、ルースはいきなり短い指をビシッと二本立て、ラウドに見せ付けた。
ラウドはしらーっとした眼差しを送りながら小さく数回頷き、手でルースをドアの方へとあしらう。
するとルースはやれやれといった表情で久しぶりに二本足で立ち上がり、のそのそとテーブルから飛び降りた。
二足歩行するルースを見て、ベルナとルヴィ、そしてリスタは無言のままギョッと目を見開く。
そんな彼らは余所に、ルースはドアの前まで来ると、突然ドアノブに向かって跳んだ。
器用にドアノブにしがみ付き、これまた器用にノブを回す。
完全に宙ぶらりんな状態のままのルース。
ドアはルースをぶら下げたままキイーっと静かに手前に開いた。
すると、そこには、、
「なッ…!」
「コイツ!やっぱり部屋にいやがった!」
見知らぬ男が四人ほど。
ラウドは鼻で笑う。
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