突撃、否、逃亡

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と、その時路地裏へと通ずる脇道を発見した 俺は一人 体つきも細身だから狭い路地も別に問題ない 対する相手はゴツゴツの甲冑を全身に纏った集団 この脇道を利用しない手は無い! 「俺の勝ちだッッッ!!ざまぁみろてめえらぁ!!!」 踵で急ブレーキをかけ、路地裏に飛び込む お気に入りの靴が磨り減ってしまったが仕方ない 曲がる際に悔しがる兵隊の顔でも拝んでやろうとチラ見したのだが………… 奴らは笑っていた それこそ計算通り、と言わんばかりの笑みを 「?奴ら一体何を企んで…………のわぁっ!?」 ベチョ という不快音が聞こえた それと同時に俺の顔面は何かに覆われ、その後身体中にベチョ、ベチョッ!と何かが当たる音がした そして後ろから聴こえるガチャ、ガチャ、という音 「クックック…………貴様が大のトマト嫌いなのは既に知っておるわ。それも匂いを嗅いだだけで硬直してしまうほど嫌いということもな」 「あ…………うわぁぁああああああああああああ」 今この時ほど、トマトという食べ物を恨んだことはない
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