一年

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「別れたらしいよ、あいつら」 「はあ!?」 ウチ、恵は驚いていた。 だってあの仲良しカップルが別れたんだよ? 多分一年ぐらい続いてた。 しかも今日はバレンタイン。 驚くなってほうが無理。 「ちょ…!なんで!?」 「なんかねー?由紀からフッたらしーよ?」 「なんで!?」 「好きな人ができたっぽいよ?」 …由紀ぃー!? 由紀は友達だ。 仲も良いし、良く話す。 だから余計に驚く。 「それにしても浩君可哀相だよねー」 友達が続ける。 「あーんなに仲良かったのに別れるなんてねー?びっくりしたよー」 確かに。 浩…哀れすぎる。 「まぁ、由紀たちの問題だしね、しゃーないよ」 なんて言ってるけど、 実は少し喜んでる。 だってウチも浩が好きだった。でも、由紀も大切だったし付き合ってるのを知ってたから、諦めて二人を応援していた。 そのことは、ウチしか知らない。 誰にも言ってないしね。 それで良いって、思ってた。
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