砂漠タワー

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「…あづい…」 もうどのくらい歩いたのだろうか。 まぁ、そうは言っても月を見たのが2回であるから今日で、歩きはじめて3日目くらいだろう。 今、ギラギラと太陽光線が私の肌を突き刺している。 太陽はよく神と崇められるものだ。唯一神ラーも太陽を指す。 しかしこうも照っていると何が神様だと思ってしまう。 そろそろ沈んでほしいのだが…。 しかし、実際沈んで貰うとそれはそれで困るのだ。 夜になると昼間の暑さが嘘のように寒い。 ここは砂漠である。 私は世間一般に言うとセレブと言われる部類に入る人間だ。 自分で言うのも何だがつい一週間前、TV番組でセレブとして紹介された。 公共の電波に乗って全国に発信されたのだ。 そう名乗ってもさほど差し支えないだろう。
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