砂漠タワー

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長男だった私は様々な英才教育を受けて育ち、一流大学と言われるところに入学した。 そして20代のころにIT産業に着手したのだった。 プログラマーである父と呉服店を経営する母を親に持つ私にとって、きっとこの仕事は天職だったのだろう。 みるみる内に会社は成長し、人生順風満帆で幸せであった。 あの日までは。 ある日、私はクライアントの依頼でドイツまで飛ぶ事になった。もちろん自家用飛行機で、である。 大した用では無さそうだったので社員は連れず、操縦手と二人でのフライトだった。 「社長!!大変です!!」 寝ていた私はそう言われて起こされた。 「エンジンに異常が!!この高度なんですがどうやらバードストライクのようで…」 墜落。
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