砂漠タワー

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私は、生きていた。 もちろん理由は飛行機と仲良く一緒に墜落しなかったからだ。 パラシュート、つくづく便利な世の中である。 しかし操縦手はなぜか降りては来なかった。 パラシュートは5つあるから飛行機と運命を共にするはずはない。 いや、それ以前に私は、操縦手がパラシュートを身に付けようとしている姿を見て、飛行機から飛び立ったのだ。 しかし残念ながらどうなったのか確かめる術は無い。 いったいここはどこなのだろうか。 目的地がドイツであり、砂漠であることから、私は中国辺りであろうと推測した。 ゴビ砂漠、タクラマカン砂漠、遠い昔勉強したな。 そんなところに私はいるのではないか…。 ちなみに私は東へ進んでいる。コンパス等はもちろん無いが日没と、夜にオリオン座等の星座を見ることで方角を知ることが出来た。
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