ブラウンはキュート

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「あとよかったらお蕎麦もつくれるから欲しかったら言ってね」 そしていつも俺のために朝食を作ってくれる 自費でだ 自称この街で売れに売れているファッションデザイナーらしいが、ファッションに興味のない俺は知らない 「おう……」 椅子に座りテーブルにならんだ朝食を食べはじめる 味は本当にいい 量も味付けも俺にあわせてくれている 坂口自身、まぁ悪人ではないと思う 色々と食事以外にも世話をやいてくれる これで可愛い女の子だったらよかったんだ それならよかったんだ それなら でもコイツは男なんだ 厄介なんだ 以前、俺のどこがいいんだ? と聞いたことがある そしたら 「クマさんだったから」 そう答えやがった 確かにクマだが……
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