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新羅との電話を終えたのは13分前。
ココアを飲み終えて、
「2杯目は紅茶にしよう」
立ち上がると、キッチンに向かう。
ポットを抱えると、部屋に響くごく普通の着メロ。
携帯を開く。
…閉じた。
でもまた開く。
「…もしもし。」
『手前、出るのおせぇじゃねぇか』
「…で、なんなのシズちゃん。」
『今日は手前の誕生日兼命日だと聞いてな。殺しに行く。』
「ありがとう。涙が出るほど迷惑だ。」
『鍵開けとけよ。じゃねーとドアぶっ壊す。』
「はいはい。」
ブチッ
「あーもう今日は素敵な一日になりそうだなぁ。」
臨也は紅茶を作ると、さっきの場所まで運ぶ。
定位置に座ると、カップを小包の横に置く。
「…………」
開けてみようかな。
臨也は呟くと、黒い包装を丁寧に剥がす。
それにしても、やけにセロハンテープが貼られてる。
ようやく顔をだした小さな白い箱。
箱に手をかける。
臨也の悪夢が始まるまで、あと1分。
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