静雄×臨也~新羅の凡ミス~

4/7
前へ
/19ページ
次へ
新羅との電話を終えたのは13分前。 ココアを飲み終えて、 「2杯目は紅茶にしよう」 立ち上がると、キッチンに向かう。 ポットを抱えると、部屋に響くごく普通の着メロ。 携帯を開く。 …閉じた。 でもまた開く。 「…もしもし。」 『手前、出るのおせぇじゃねぇか』 「…で、なんなのシズちゃん。」 『今日は手前の誕生日兼命日だと聞いてな。殺しに行く。』 「ありがとう。涙が出るほど迷惑だ。」 『鍵開けとけよ。じゃねーとドアぶっ壊す。』 「はいはい。」 ブチッ 「あーもう今日は素敵な一日になりそうだなぁ。」 臨也は紅茶を作ると、さっきの場所まで運ぶ。 定位置に座ると、カップを小包の横に置く。 「…………」 開けてみようかな。 臨也は呟くと、黒い包装を丁寧に剥がす。 それにしても、やけにセロハンテープが貼られてる。 ようやく顔をだした小さな白い箱。 箱に手をかける。 臨也の悪夢が始まるまで、あと1分。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加