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ツ――――
「は…ぁ…!な、何しやがるこの野郎!」
静雄は声をあげる。
臨也が静雄の脇腹を優しくなぞる度に、静雄は「くっ…」と声を漏らし、身をよじりながら抵抗する。
「あれ―?シズちゃん、もしかしてこちょこちょとか効いちゃうの―?」
臨也は、いかにもこの現状を楽しんでいる。
つ―――
「……!や、やめろ!」
「…クス…落ち着いてシズちゃん。」
静雄は臨也をボコボコにしてやりたくてたまらなかった。
傍らでは、
「へぇ…シズちゃんにも弱点あるんだ―」
と、臨也が呟く。
人差し指を伸ばし、強ばった静雄の
脇に触れる。
「…んぁ!!」
静雄の体がぴくっと跳ねる。
「弱点み―っけ!」
臨也はにやけが止まらない。
「触れんなこの変態が!!」
臨也は静雄の言葉を無視し、そのまま強めにくるくると円を書くように人差し指を動かす。
「はは…っ…」
静雄の体が小刻みに震えだした。
「意外だな。シズちゃんてくすぐったがりなんだ。そんなんじゃ耐えきれないよ―?」
臨也は声を押し殺して笑う静雄に、優しく語りかけた。
悪魔の笑みを浮かべながら。
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