臨也×静雄

3/8
前へ
/19ページ
次へ
ツ―――― 「は…ぁ…!な、何しやがるこの野郎!」 静雄は声をあげる。 臨也が静雄の脇腹を優しくなぞる度に、静雄は「くっ…」と声を漏らし、身をよじりながら抵抗する。 「あれ―?シズちゃん、もしかしてこちょこちょとか効いちゃうの―?」 臨也は、いかにもこの現状を楽しんでいる。 つ――― 「……!や、やめろ!」 「…クス…落ち着いてシズちゃん。」 静雄は臨也をボコボコにしてやりたくてたまらなかった。 傍らでは、 「へぇ…シズちゃんにも弱点あるんだ―」 と、臨也が呟く。 人差し指を伸ばし、強ばった静雄の 脇に触れる。 「…んぁ!!」 静雄の体がぴくっと跳ねる。 「弱点み―っけ!」 臨也はにやけが止まらない。 「触れんなこの変態が!!」 臨也は静雄の言葉を無視し、そのまま強めにくるくると円を書くように人差し指を動かす。 「はは…っ…」 静雄の体が小刻みに震えだした。 「意外だな。シズちゃんてくすぐったがりなんだ。そんなんじゃ耐えきれないよ―?」 臨也は声を押し殺して笑う静雄に、優しく語りかけた。 悪魔の笑みを浮かべながら。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

80人が本棚に入れています
本棚に追加