俺の罪歴に前科一犯が付く訳がない!!

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しばらく寝ていると、俺は誰かに体を揺さぶられた。 「オイwww起きろバカ面wwww」 「……んあ?」 目が覚めると、そこには金髪の青年と緑色のおかっぱ女の子がいた。 俺は寝ている時に垂らしたヨダレを拭い、周りを見る。 やっぱり夢じゃなかった。ここは未来町の警察署だ…。 俺が愕然としていると、金髪の青年は後ろで待機していた警察官二人組に声を掛ける。 「もう下がっていいぞwwwお疲れさんwwww」 青年がそう言うと、警察官二人組はビシッと敬礼して「失礼します」とか言って、部屋から出ていった。 パタンッと扉が閉まる音を確認すると青年は俺に目を向ける。…多分これから職務質問されるんだろうなぁ…。 「…オマエ、何で捕まったか分かるか?www」 青年はそう言いながら、俺の向かい側にあるパイプ椅子に腰掛ける。 「誤認逮捕」 「ちげーよ⑨www」 誤認逮捕じゃないのか?だったらなに?俺は頭の上でクエスチョンマークを浮かべる。 「じゃあ、なんだよ?不良刑事」 今更言っておくが、この金髪の青年、警察関係者らしいが革ジャンにチェーンが付いたジーパン、前髪も目に掛かりそうな所まで伸びてる。ぶっちゃけ全然警察には見えない。 「…なら教えてやんよwww」 金髪の青年は俺の暴言を無視すると、少し間を置いて境界線の代わりになっている机に肘をつける。 「オマエはハナクソほじる感覚で惨事を生んだwwwだがそれは法では裁けないwwww」 うわ、痛い。コイツはあれだ。デスノ読みすぎた人だ。メモ帳をデスノにしてるアイタタタ~な人だ。 俺が憐れむ目で青年を見ると、青年は気にせずに話を続ける。 「オイwww今、俺の事を痛い子だと思ったろwwww謝れ、三秒ルールで俺に謝れwwwww」 前言撤回。かなり気にしていたらしい。 俺は当然、青年に謝る筈もなく、憐れむ目をずーっと青年に向ける。 「…まぁいいwww」 青年はどうでもよくなったらしく、ポジティブ思考に切り替える。 「メンドイから率直に言うわwww」 最初からそうしろ。俺が青年に心の中でツッコミを入れると、青年は困った顔つきをしながら頭を掻く。 「なぁ~んて言えばいいかなぁ…」 青年は心境を口に出してから数秒経つと、俺にこう告げた。
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