プロローグ

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西暦2013年 日本は滅んだ――― 日本を滅ぼしたのは国同士の戦争でもマヤ文明の預言でもない――― 災害――― 突如、日本は不可思議な災害で滅ぼされたのだ――― 様々な火山からマグマが溢れ、荒波が人々を襲い、大地震が逃げ惑う者達を弄ぶ――― 同時に起きた有り得ない災害、人々が死に逝く有り得ない光景――― だが――― それでも僅かな人々が生き残っていた――― それから日本は同盟国からの援助、僅かに生き残った人々の協力で復興作業が開始された――― 西暦2073年 不可思議な災害から六十年の月日が流れ、日本は奇跡的にも災害の爪痕が残らない程に日常へと戻っていた――― 研究者達は六十年前に起きた災害を研究した――― 解らない――― 未だに解らない――― 科学でも解らない災害、六十年前の出来事は“謎”若しくは“未知”何とも曖昧な言葉で片付けられた――― 西暦2083年 日本は元号を変える――― 平成から正意(ショウイ)へと――― 文化、技術は平成と変わらない――― 空を飛ぶ車も、勝手に部屋の掃除してくれる機械もない――― 殆どが平成時代と変わらない正意時代――― そんな中で“彼”は産まれた――― 六十年前の災害を知らずに、この日本に――― 西暦2099年 “彼”が十五歳の時に“それ”は起きた―――
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