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「なぁ?この女の子の能力って、防災なんだよな…。防災って災害じゃなくね?」
「麗菜の能力は他の奴等と比べて、全くの無害だからなwwwまぁ、亜種ってやつだwwww」
俺が「へぇ~」と感心していると青年は言葉を続ける。
「けどオマエは違うwww正真正銘の災害だwwww」
いつの間にか、俺の視界を遮ってた緑色の壁はシュウ…と蒸発したような音を発てながら消える。
そして、俺と青年の目が合う。
「オマエは『無色の風害』無意識に竜巻を撒き散らす厄介な能力者だwww」
そんな事、信じわれる訳がない…。すると青年は俺の表情を読み取り、俺の内に秘めた疑問に答える。
「まだわかんねぇのかよwww今日の午後八時からオマエがそのブレスレットを付けるまで何が起きたか思い出せwwww」
青年にそう言われ、俺は頭の中で午後八時からブレスレットを付ける間までの事を思い出す。
夜空へと飛んでいく家具家電。警察官が撃った命中しない弾丸。吹き飛んだ家。吹き飛んだ物が落下していく光景。
…まさか、全部俺が?確かに、そう言われれば、事件の中心にいた俺がほとんど無傷だったのは説明がつく…
「気付いたか?www」
俺は青年に声を掛けられ、ハッと我に返る。
「でも、そんな超能力なんか全然意識してないぞ!?」
「それはオマエの力が暴走していたからだwwwだからオマエにそれをあげたんだよwwww」
青年はそう言うと俺の右手首を顎を使って示す。
それは女の子に貰ったドクロのブレスレットだった。
「…ブレスレット?」
俺はブレスレットを見ると、やっぱり何も変哲もないシルバーブレスレットだ。
「それは俺達WSOが作った能力を封じる事が出来るブレスレットだwww」
あ~、だから今は暴風が吹き荒れてないのか…。俺は簡単に解釈する。
「てか、WSOって何?何かの組織名?」
俺は崩した感じで青年に聞くと、青年は胸ポケットから一枚の名刺を机の上で滑らせて俺の手元へ。
「スマンwwwまだ自己紹介してなかったなwwww」
俺は出された名刺に目を通しながら青年の話を聞く。
「俺はworld science organization略して『WSO』日本語では世界科学機関。その長官をやっている橋本 土門(ハシモト ドモン)だwww以後ヨロシクwwww」
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