悪の王女

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ゴーン… 午後3時の鐘の音がする リ「あら…おやつの時間だわ」 レ「王女、お土産があります」 そう言ってアップルパイを取り出す リ「アップルパイね… 早速切ってきて頂戴」 レ「かしこまりました」 そう一礼してそう言った 大丈夫、 あそこのケーキは評判だって… 美味しいって絶賛していたから きっと、大丈夫…。 そしてアップルパイを均等に切って王女に渡す リ「……甘い だけど…生地がパサついているわ」 そう、きにくわないように言った リ「大臣。 わかるわね」 「…はい、」 レ「リ…っ、王女、待ってくださいっ…!」 とても優しかった あのおばあさんは、凄く優しい人だったんだ だから…! 止めても遅かった でも、リンはそれを気にも留めずに リ「…ほら、疲れたのでしょう? 早く休んで、明日ちゃんと私の為に働いて」 また笑みを浮かべて、王女は言った その言葉に、僕はずきりと心が痛んだ 根は優しくて 誰よりも、 寂しがりやで、 不器用な人…。 レ「…きっと、幸せにするから」 リ「…え?」 レ「なんでもありませんよ」 にこりと笑みを浮かべ、そうごまかした .
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