悪の王女

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レ「さて…と」 船に乗ってやっと、 ここに辿りついた 「あぁ…次の召し使いね…」 「大丈夫かしら…」 「いいえ…また離れていくのよ」 「そうよね…あの "悪の王女"には、誰でさえ堪えられない…」 …やはり、噂通りか…。 そう内心思いながら船をおりる。 歩いていけばヒソヒソと僕が通る度に噂が広まる ふと目に入った物。 レ「……ギロチン…?」 大きな広場のような場所。 そこには死刑囚がされるような目立つギロチン。 僕がじぃっとギロチンを見ていると、 ケーキ屋のおばさんが話し掛ける 自分を、内心警戒したような目で――… 「あれが気になるのかい?」 『あ…えっと…はい』 突然、話し掛けられて 少しだけあせるが、話す おばさんは、警戒しているようだけど、 優しそうな人だった、 「あれはね…もう、何人も、王女の命令で殺された人が たっくさんいるの」 レ「…そう…なんですか」 「もう…死刑なんて、くだらない事で死刑なんてやめて欲しいわ…」 僕も心の底からそう思った もう、罪なき人が死なないように 最後の人ぐらいは、幸せに 王女、はこんな事をしているなんて だから…悪の王女… レ「…おばあさん、一つ、ケーキをお願いします」 話を変えるように、 笑みを浮かべて僕は言った そして、 そこでアップルパイを買って 王国に向かった .
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