101号室

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コンコン うさぎさんは病室のドアをノックした。 鍵はかかっておらず、中から気の弱そうな声が返ってくる。 「…どぅぞ…。」 うさぎさんは再度刺激しないようにと忠告をし、ドアを開けた。 「こんにちは。具合は如何ですか?」 「…あなた…誰?」 「私は担当医のうさぎです。こちらは新しく入った方で、病院を案内しています。」 色素の薄い人だ。 肌は青白く、瞳は茶色、髪は透き通るような銀色。 いつか白い壁の中に、消えていきそうな人だ。
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