君に出会う

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目の前で起きた出来事に驚いていたら、彼女が帰ろうとしていた。 「ちょっと待った!」 彼女の腕をとっさに掴み、その場に留まらせた。 「あの、なんですか?」 「女の子がなんて事してんだよ!」 俺の言ってることに疑問を持ってるのか、複雑な顔をしている。 背中と腰の間ぐらいまで、綺麗に伸びた、艶やかな黒髪。 そんな髪を、あんな存外な扱いをするなんて… 「髪なんてまた伸びますから…」 「あー!! もぅまどろっこしい!」 彼女の台詞に、頭に来た俺は、彼女を担ぎあげ、店に向かった。 「ちょっ…、降ろしてください!!」 俺の上でバタバタと暴れる少女は、諦める事もなく、ずっと暴れ続けている。
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