85人が本棚に入れています
本棚に追加
目の前で起きた出来事に驚いていたら、彼女が帰ろうとしていた。
「ちょっと待った!」
彼女の腕をとっさに掴み、その場に留まらせた。
「あの、なんですか?」
「女の子がなんて事してんだよ!」
俺の言ってることに疑問を持ってるのか、複雑な顔をしている。
背中と腰の間ぐらいまで、綺麗に伸びた、艶やかな黒髪。
そんな髪を、あんな存外な扱いをするなんて…
「髪なんてまた伸びますから…」
「あー!!
もぅまどろっこしい!」
彼女の台詞に、頭に来た俺は、彼女を担ぎあげ、店に向かった。
「ちょっ…、降ろしてください!!」
俺の上でバタバタと暴れる少女は、諦める事もなく、ずっと暴れ続けている。
最初のコメントを投稿しよう!