小春日和(ss 静雄)

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裸足だった静雄には猫の体当たりな「すりより」は、 かなりくすぐったく、思わず足を引っ込める。 と、すぐさまもう一方の足に猫はじゃれついてきた。 「おぅっ、だーから、やーめろって。」 逃げようと足を振ると、猫はトンッと軽く跳び 静雄の太ももの上に乗り移る。 そして、静雄に擦り寄りながら…よく構っている者には分かる、甘えている声で 「ニャァ ニャァ~」 と鳴きだした。 「おぉ? やっぱり腹へってんのか?」 そのまま片手で猫を「ぃよっと」と抱きかかえながら、 静雄は台所へと移動する。
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