編入生

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「譲先輩?!大丈夫です。降ろしてください!」 僕がそういうと、先輩はにやっと笑って、僕を立たせた。先輩の手が離れた瞬間、僕は崩れ落ちた。しかし、先輩が抱きとめてくれた。 「全然大丈夫じゃないだろ?1人で歩けないやつをほっておくほど、無情じゃない。」 譲先輩は僕をもう一度抱き上げて、寮へと連れて行ってくれた。 「あれって、噂の転校生だよな?マジで可愛いな!!すぐにでも襲いたい…。」 「会長のあんな表情初めて見たな。姫のことを大事そうに見てないか?」 僕は寮の前で降ろしてもらった。さっきよりは少しマシで、壁づたいでなら歩けそう。 「ありがとうございました。じゃあ。」 僕が部屋へ入ろうとしたとき、先輩が僕の腕を掴んだ。
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