始まりはいつも突然

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「劇場版魔法少女エンジェル☆ハート?」 出てきたのは最近話題の、中学生ぐらいの女の子が犬か猫か良くわからない動物?と契約して魔物とかと戦うアニメの特別鑑賞券だ。 「………あっすいません間違えました!えぇ~と、あれ?どこにしまったかな……………あれ?」 5分後 「……………………………おぉ!あったあった!これです!」 黒ずくめの男は足下にカバンから取り出した手帳やら漫画、ゲームなどを床に置いときながら持っていたカバンの中からから名刺を取り出し俺に渡してきた。 (つか名刺とかもっと分かりやすい所に入れとけよ!あとゲームとかがなんで入ってるんだよ!) まぁ、そんな事を言うのは失礼なのでいちいちツッコミとかは入れないが。とりあえず俺の中でこの人が駄目人間に分類されたのは言うまでもなくない。 「え~と アトランティス魔法学院門外顧問、音無 影虎(オトナシ カゲトラ)さん?」 名刺には偉いのかどうか良く分からないそんな役職が書いてあったが、とりあえず今は無視。 問題は、この駄目人間(音無さん)がアトランティス魔法学院の関係者って事だ。 「アトランティス魔法学院」通称「アトラス」とは小等部から高等部までのエスカレーター式になっている。 その理由が、小さい頃から魔法の基礎をしっかりと学び、学校を卒業する頃には実戦で使える魔法使いを育成するためらしい。 一応中等部や高等部から入れるらしいが、入学試験がとても難しく、学費も高いため何処かの貴族か、よっぽどの天才で特待生にでもなんなきゃ入れないらしい。 まぁ俺みたいに魔法を使えない奴には全く縁のない事だから正直興味なんて無いけどな。 因みに、佳奈美は小等部からアトラスに通っていて、今では中等部で生徒会長をやってるらしい。 「ところで、そのアトランティス魔法学院の人が俺に何の用ですか?」 「はい。 実はこの度隼様をアトランティス魔法学院に特待生として向かい入れる事が決定致しました。今日はその報告と挨拶に参りました」 「…………はい?」 正直意味がわからなかった。 何故魔法の魔の字も知らないような普通の学生に過ぎない俺がアトラスなんかに? 何かの悪い冗談か、もしくは夢だな。うん。そうに違いない!
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