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時は1867年11月12日
京都…。
舟が一舟ゆるりゆるり舵をとる音が静かな空気に響く。
風が紅くそまった葉を揺らし…
三日月がぼやっとつつむ。
だが、その舟の音が止まった。
「少しまたれよ。」
ある新撰組の隊士が止めた。
「何故、この時間に舟をだす?」
そして提灯を顔に近付けた。
その舟は不気味な笑みを浮かべた。
「ばかやろう。
俺だよ俺だ!!
勝だ!!
てめぇは幕臣である俺にやり合うってのか??
実際、もう幕臣でもねぇ。ただの浪人だけどよ。
もう少し丁寧にあつかえってんだ!」
新撰組の隊士は慌てた。
「とんでも、ございません!!」
「まぁ➰いいよ。
そんなぁこったぁどうだっていいんだよ。
オレが来たのは近藤に会いにきたんでい。
まぁ➰とっとと報告しにいってこい。」
勝海舟が京に現れ
新撰組隊長 近藤勇に会いに来た。
その頃、龍馬は一人酒を飲んでいた。
「酒はうまいのう。相変わらずかわらんぜよ。
せやけど…変わるのは時代だけでええぜよ。
のう、高杉さん。
覚えてますかえ?
春に奇兵隊のもんらぁと花見に行って誓ったあの時…。」
酒に龍馬は過去を映した。
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