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エリル「…あれって…強いのか?」
ミヤ「当たり前でしょ!?あのサイズよ?勝てる訳ないよ!!」
エリル「ですよね~……ハァ。しゃあねぇ。あっちから遠回りするか?」
街道の反対にある草原を指差した。
ミヤ「ん~…仕方ないよね。あいつら暫く止まってそうだし」
エリル「んじゃ、決まりだ。」
ヴィクセン「少々お待ちクダサイ。私にお任せクダサイ。約10分で制圧できます。」
エリル「………(…またあの時のをやる気か?冗談じゃねぇ…)」
ヴィクセン「…ならば、別プランを提供します。先ほど言っていた軍事施設に行く事を推薦します」
エリル「…(そこに何があるんだ?あんなのに勝てるようなものがあるのか?)」
ヴィクセン「肯定します。損はさせません。」
何故かやたらとその場所に行く事を推し進めるヴィクセン。その意図が全くわからなかった。
エリル「(…ハァ…しゃあねぇなぁ。)ミヤ、目的地変更だ。」
ミヤ「え?…まさか…自殺願望?」
ゴーレムの方を見て冷ややかな視線を此方に向ける。
エリル「違うわい!!…たく…(んで、その場所はどこにあるんだ?)」
ヴィクセン「ここから東に約200メートル。木が枯れている丘に入り口がありマス」
エリル「(わかった。そこに着いたらまた話しかけてくれ。)ついてきてくれ。あの丘にいく。」
ヴィクセン「了解。」
ミヤ「…はぁぁ…あそこ~?山登りと変わらないじゃな~い…」
エリル「ならここで休んでるか?オレは構わないけど…」
ミヤ「行ってらっしゃーい!!♪」
元気よく見送られてしまった。ミヤは面倒な事が嫌いらしい。オレそっくりだな。
エリル「…あいよ。じゃあ待ってろよ~」
エリルはミヤと別れて、丘の上へと登って行った。
エリル「な……なかなか…ハードじゃ…ねぇか!?」
息も絶え絶えになりながら、丘の上へと辿り着いた。
ヴィクセン「お疲れ様デシタ。少々お待ちクダサイ。……パーソナルコード取得。管制ゲート開きます。」
ゴゴゴゴゴゴ…ウィーン…ガコン!!
ヴィクセンがそう言うと、大きめの音と共に丘の一部が動き出し、無機質の扉が現れた。
エリル「…す…すげぇ…お前すげえな!!」
ヴィクセン「………それほどでもありまセン。」
少し間が空いて返事が返ってきた。まぁ、大した事じゃない。多分。
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