第1章~目覚めと出会い~

19/22
前へ
/95ページ
次へ
ヴィクセン「では、扉をあけますノデ…」 扉の横に赤いランプがついているのだが、青に変わって扉が開いた。 エリル「…なかなか雰囲気があるな…じゃあ中に入るぞ…」 中は意外とヒンヤリしていて、何に使う物かも分からない道具やゴミが散乱している。 ヴィクセン「まずは…その扉に入り、コンソールにタッチしてクダサイ。」 エリル「…すまん。言ってる事が分からないんだが…」 ヴィクセン「…とにかく、その扉に入ってクダサイ。」 エリルは言うとおりに部屋へ入る。中は暗く、やはりよくわからない無機質の物体が並んでいる。 ヴィクセン「施設の電力を回復サセマス。…ソーラーシステムオンライン。…目を閉じてクダサイ。」 エリル「うえ?…のわぁぁぁ!?め…目が!!目がぁぁぁぁぁ!?」 はい。某大佐ですね。決して赤くて三倍早く動く大佐ではありませんよ~♪ 突然暗がりの中で明かりがついたため、エリルの目が眩んでしまった。 ヴィクセン「…事前に目を閉じるように言いましたが?」 エリル「…もっと…早く言え…お、やっと目が慣れてきた…!?」 エリルはこの部屋にあるものに驚いた。光っている。 説明すると、モニター、パソコン、テレビなどの電源がついただけである。 エリル「こりゃなんだ!?光ってるぞ!?」 ヴィクセン「コレはモニターです。後は別室のターミナルに私をセットしてクダサイ。」 エリル「……取りあえず、別の部屋に行けばいいんだな?」 ヴィクセンの言っている事の大半はわからなかったが、別の部屋に行けって言うのは分かった。 エリル「全く…人使いの荒い武器だな…」 ヴィクセン「お褒めに預かり恐縮です。ですが、私は武器ではありまセン。武器は天龍で、私は…」 エリル「ハイハイ。わかったわかった…えぇと、ここでいいのか?」 分厚い扉の前にたち、ヴィクセンの言葉を遮って確認をとった。 ヴィクセン「………ここであってます。少々お待ちクダサイ。」 あ、ちょっと拗ねた? と思っていると、分厚い扉が開く。 エリル「………何にもないぞ?この部屋。」 部屋の中央に台座のようなものがあるだけで、他には何もない殺風景な広い部屋が広がっていた。 ヴィクセン「…あの中央に、天龍をセットしてクダサイ。」 ヴィクセンがそう言うと中央の台座から天龍が入るくらいのスペースが開いた。 エリル「頭が…ついてけねぇよ…全く。」
/95ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62人が本棚に入れています
本棚に追加