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ヴィクセン「ではミヤの元に戻り、敵重戦機を殲滅しましょう。」
エリル「無理」
エリルは即答した。しばらくヴィクセンは沈黙してしまった。
ヴィクセン「……………では私がもう一度やりましょうか?」
エリル「それも無理」
再びエリルは即答だった。
ヴィクセン「…………エリル・バークライト。貴方は何故戦おうとしないのですか?」
そうヴィクセンは言い放ったが、答えは簡単。
エリル「面倒くさい」
クズめ!!
失礼
ヴィクセン「………最短で通るならあの道しか有りません。迂回するにしても、結局は戦闘になるでしょう。街の中にもいますから。」
エリル「……チ!!しゃあねぇなぁ……わかったよ。戦う。でも、生身で勝てんのかよ?」
何せ人間の何倍も高さのあるゴーレム(重戦機)を、ただの人が正面切って挑もうと言うのだ。勝てる見込みがなければただの自殺行為と思うしかない。
ヴィクセン「…何のためにここに来たんですか?私はこうも言ったはずです。天龍の強化、と。」
確かに先ほどやった天龍【雷撃】モードは強力そうだったが、やはり戦う気にはならなかった。
エリル「……確かによ、天龍は強くなってる。問題はオレだ。オレが弱いままなんだが?」
ヴィクセン「多少の不安は有りますが、そこはエリルの潜在能力に賭けるしかありません。やはり、私が手伝いましょうか?」
エリル「…いや。…ハァ…腹くくるよ。やってみる。だからあれはやるなよ?」
エリルが言っているのは彼女達と出会った時のあれだ。あの感じはとにかく嫌いになった。
ヴィクセン「分かりました。やる気になって頂けて幸いです。」
エリル「んじゃ、ミヤの所に戻るとするか。」
エリルは出口に向かって歩き出した。
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