第1章~目覚めと出会い~

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ヴィクセン「ではミヤの元に戻り、敵重戦機を殲滅しましょう。」 エリル「無理」 エリルは即答した。しばらくヴィクセンは沈黙してしまった。 ヴィクセン「……………では私がもう一度やりましょうか?」 エリル「それも無理」 再びエリルは即答だった。 ヴィクセン「…………エリル・バークライト。貴方は何故戦おうとしないのですか?」 そうヴィクセンは言い放ったが、答えは簡単。 エリル「面倒くさい」 クズめ!! 失礼 ヴィクセン「………最短で通るならあの道しか有りません。迂回するにしても、結局は戦闘になるでしょう。街の中にもいますから。」 エリル「……チ!!しゃあねぇなぁ……わかったよ。戦う。でも、生身で勝てんのかよ?」 何せ人間の何倍も高さのあるゴーレム(重戦機)を、ただの人が正面切って挑もうと言うのだ。勝てる見込みがなければただの自殺行為と思うしかない。 ヴィクセン「…何のためにここに来たんですか?私はこうも言ったはずです。天龍の強化、と。」 確かに先ほどやった天龍【雷撃】モードは強力そうだったが、やはり戦う気にはならなかった。 エリル「……確かによ、天龍は強くなってる。問題はオレだ。オレが弱いままなんだが?」 ヴィクセン「多少の不安は有りますが、そこはエリルの潜在能力に賭けるしかありません。やはり、私が手伝いましょうか?」 エリル「…いや。…ハァ…腹くくるよ。やってみる。だからあれはやるなよ?」 エリルが言っているのは彼女達と出会った時のあれだ。あの感じはとにかく嫌いになった。 ヴィクセン「分かりました。やる気になって頂けて幸いです。」 エリル「んじゃ、ミヤの所に戻るとするか。」 エリルは出口に向かって歩き出した。
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