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盗賊B「え゛え゛~?まぁ、い゛っがぁ…」
幸いにも盗賊達は諦めてくれたようで、追っ手は来なかった。
エリル「ハァ!ハァ!ハァ!…ふぅ~~……よくやったオレ!!」
自分を褒め称えているが、虚しくなったので止めた。
エリル「さて…どうするかなぁ~……てか、何で名前しか思い出せねぇんだ?」
しばらく自分の事を考えたが、すぐやめた。思い出せないのなら仕方ないし、何より…面倒くさいから。
うん。不真面目ですね。分かります。
エリル「…お、川が近くにあるのか…喉乾いたなぁ…」
しばらく休んでいると、近くから水が流れる音が聞こえた。よく考えれば、起きた時から何も飲み食いしていない。
エリル「あ~腹も減ったなぁ…まずは水か。」
水の音がした方へと歩き出す。
10分くらい歩いただろうか、そこには小さな川が流れていた。水は綺麗に透き通り、魚が跳ねている。
エリル「いやはや…何とも綺麗な川じゃないか♪」
川の淵に座り、手ですくって飲んでみる。
エリル「ん~…うまい♪…生き返る~♪」
川に映った自分の顔を見る
(o^∀^o)
↓
(・o・)
↓
Σ(°Д°)
エリル「…うん。女に間違えられても仕方ないね。分かります。…って言ってる場合じゃねぇぇぇ!!」
初めて自分の顔を見た。余りに…その…自分で言うのも気が引けるが、女の顔だ。いわゆる………………………………………………………男の娘
エリル「…えぇと…うん。取りあえず…ぎぃやぁああああああああああああああああ!!」
約1時間経過…
エリル「……はぁ。ま、仕方ないわな…行くか」
約1時間の発狂の後、冷静になった。しかし、核爆弾なみのコンプレックスを手に入れてしまった!!
エリル「しっかし…見渡す限りの…もり…森…MORIだなおい!」
周りを見渡して見ても、深い森が続いている。
エリル「ん?……何だこの音」
おそらくは大きな生き物と、それに引かれている車輪のついた何か…と結論づけた。
エリル「…音からすると……かなり急いでいるな。…追われているのか?」
エリルは注意深く、道の先に意識を集中しながら状況分析をする。
エリル「…クソッタレ…こっちに来てんのかよ…あ~やだやだ。またさっきのオチになりかねん。」
そう言い放つと、大樹の根元に身を隠した。
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