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夏が終わったはずのこの村は
まだ暑さが続いていた。
ここ、福神村は代々、伝統工芸が
盛んな村である。
しかし、町の人口はたった
三千人である。
どこまで続く青い空の下
乾いた田んぼが続いている道を
自転車で豪快に走る
半袖男がいた。
彼の名は瀬川結城(せがわゆうき)
日ごろは普通の子で、休み時間は
あまり動くことはなかったが
陰でいいことをする奴だった。
「やばいッ!!完璧に遅刻だ・・・」
結城は自転車を無我夢中にこぎ続けた。
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