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林の中に入った結城たちは
草の中や木の根元などを探した。
「もう、家に帰ってんじゃねぇの?」
今言ったのが、白濱健也(しらはまけんや)
「大体、何で俺達が探さなきゃならないんだよ?」
後から、井上巧(いのうえたくみ)が言う。
「でも、同じクラスの仲間だし・・・」
少し気の弱い原田卓巳(はらだたくみ)が言う。
「嫌なら帰れ。お前らがいないほうが探しやすい。」
吉田と白濱が睨みあう。
「おいっ!こんな時にやめろって!」
史也が慌てて止めた。
ピリピリした空気が流れる中
クラスの皆は日名子を探し続けた。
気づけば太陽は沈んでいた。
日が暮れるほど、気温が下がる。
こんな時に日名子が風邪をひけば
大変なことになる。
結城はそればかり考えていた。
そこへ、先生と警察が来た。
「あなた達!何をしてるの!?帰りなさいと言ったでしょ!!」
「すいません。でも!日名子が心配になって・・・」
吉田がそう言うと同時に
皆は、一緒に探すことを必死に頼んだ。
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