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俺は同じ年の奴に比べると、身長が低い。年相応に見られないから年の話は苦手だ。だけど、それを初対面の人に言っても失礼なだけだから質問に答える事にした。
「15ですけど?」
「今ですか?それとも今年?」
「今です。今年で16才になります」
俺は質問の意味が分からず困惑していると、空さんは聖吾の方に向き直った。何か企むような表情をしていたので、聖吾は少し怯んだ様な嫌ぁな予感がするみたいな顔をした。
「そうですか。なら西風君と同じですね。確か西風君は寮では二人部屋を一人で使う予定でしたよね」
「はい、そうですよ?」
空さんはうむうむと一人で納得した様で、俺と聖吾は訳が分からずお互いの顔を見て首を傾げた。
「あの、空先生?一人で納得されとも僕達には分かりませんよ。なぁ、燵」
「うん、そうだな。出来れば説明してくれませんか?」
空さんは俺達を一緒に見ると満面の笑顔を向けてきた。
何か怖いぞ…。この顔。
「津田君の事ですよ。制服は支給品ですから良いとして4年生は二人部屋ですからね。知らない人より、少しでも知っている人が良いでしょ?ですから、同じ魔法学科生の西風君と同室の方がいいかなぁと思いまして」
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