高橋美帆 2

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「野口君、私がここにいるってよくわかったね?」 「あぁ…藍川に聞いたから」 早苗かぁ。 でも野口君、部活休んでいいのかな? あ、今日もあんまり先生としゃべれなかったなぁー。 明日は時間あるよねー。 「あのさ…」 私が明日のことについて考えているとき、野口君の声が聞こえた。 いつもみたいに元気な声ではなく、なにか不安そうな声で。 「なにー?」 「いつも、有田としゃべってるの?」 「うん。そうだよ?早苗を待ってる間だけどね?」 …? なんか余計に野口君が悲しそうな顔したけど、私、何か気にさわること言った? 「有田と………付き合ってたとか、好きだったとか?」 「へ?ないない。あり得ないよ」 早苗が言ってた噂…野口君も知ってたんだ……。 「そっか……」 「そうだよ?まぁ先生としては好きだけどね?」 「……あのさ…」 「ん?なに?」 「もう、有田と2人っきりでしゃべらないで」 え? 野口君は真剣な顔でそう言った。 ,
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