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ガタッ
先生は急にプリントの採点をやめ、こちらを向いた。
「いや、だってさぁ寂しいじゃん。恋してみたいし」
「……つか相手いんのか?」
先生はプッとバカにしたように笑った。
「いますー!!私にだってそれぐらい」
「はいはい。つか恋ってするものじゃなくて落ちるものだろ?」
「………」
え、何……
先生ってそんな乙女チックなこと言うタイプだったっけ?
顔に似合わず、ズバズバ言うタイプだと思ってたんだけど。
「おぃ、あきらかに気持ち悪そうな顔するなよ」
「いや、私って素直だから」
バシッ
さっきより強く、プリントのたばで頭を叩かれた。
「って、痛いし」
「失礼なこと言うからだろ?」
ブーブー。だってさぁー。
「はぁ……まぁいいけど」
よし、今日も私の勝ち。
私が嬉しそうにガッツポーズをしているのを見て、先生は呆れるように笑った。
ガラッ
「美帆ー。あ、やっぱり」
「あ、早苗じゃん。部活は?」
「今日は休みって言ったじゃん。ほら帰るよ」
あ、忘れてた。
先生もバカだろおまえ的な顔してる。
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