有田和馬 1

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「……彼氏?」 高橋は自慢気に腰に手を当ててそう言った。 高橋の顔を見るからに嘘ではなさそうだ。 「うん!びっくりしたでしょ?」 「まぁ、昨日の今日だからな…」 「えへへ~。隣のクラスの野口君にね告白されたんだよ!!」 野口……あぁ、あいつか。 ふぅん…高橋、彼氏できたんだ。 「良かったな」 「うん!!先生にも報告したくて」 報告って俺にしてどうなるわけ? まぁ高橋らしいけど。 「彼氏いるのに、こんな所にいていいのかよ?」 一緒に帰るとかねーの? それにいくら教師だとしても男と2人っきりで誰もいない教室で自分の彼女がいるのっていい気分しねーだろ。 「別にいいんじゃない?」 高橋はポカンとしてそう言う。 やっぱり、わかってねーよな男心。 「はぁ……一緒に帰らないわけ?」 「あ、ここにいること言うの忘れてた。まぁ、いっか」 高橋はハハっと笑う。 いいのかよ。 そんな軽くて。 「あのなぁ…」 ガラッ 「高橋!!」 ,
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