ブランコ乗りの夢

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やっとたどり着いた 茜色の公園に まだ儚い季節 お喋りして笑いあった 冷たい風が吹き 手を通り抜けてゆくから また髪は揺れる 懐かしき眼差しよ 今どこかで泣いてるのか 遥か遠くの窓辺で 咲いた花は麗しく 孤独を忘れていた ブランコを漕いでる 荒れた指をした僕らは 今、どこかで飛んでいる 寂しさをにじませて お互いの全てを越えて 鮮やかな夢に乗る 新しさや憎らしさが 僕の手で弾けた 望遠鏡で見た 綺麗な星より 沢山のこと 込み上げてきたんだ そんな日が来るさと そっと耳を澄ましたら まだ明るい街が 声を上げて笑いあっていた
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