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キンヤも『回収屋』が始動したのと同時にキャバクラ業界から身を引き、歌舞伎町のバーで働く事にした。
理由は『回収屋』の依頼者を募るためだ。
キンヤの勤務しているバーは、広いカウンター席とボックス席が4つあり、歌舞伎町のキャバ嬢がアフターでよく訪れる店だ。
アフター中のキャバ嬢は無防備で、自分達が働いている店の悪口などの愚痴を吐く。
そこをキンヤが親身になって愚痴を聞くふりをしながら『回収屋』を紹介する。
誰でも一つや二つは自分の職場に不満はある。
キャバ嬢の場合は基本的に仕事が嫌いだ。
その為、何か嫌な事がある度に仕事を辞めたがる。
しかし、生活もあるので中々辞められない。
仮に辞めたとしても、貰えれる筈の給料を貰う保障もない。
キャバ嬢にとって一番都合が良いのは、保障期間が切れたあと、店を辞め、その分の給料をしっかり貰い、新しい店で高い保障時給を打ってもらい、そして保障期間が切れたら辞め……それを繰り返す事だ。
キャバ嬢が入店するとまず、保障期間を設けられる。
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