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「ジェイ」
同じように頬に触れる指。
俺はぼんやり目を開く。
机に伏せて眠っていた俺を覗きこむのは昔と変わらぬ金の髪の少女。
「ローズ」
俺は彼女の名前を呼ぶとゆっくりと頭を起こす。
「風邪引くよ?ジェイ」
「寝るつもりはなかったんだが。ついついこの本がつまらなくて」
俺は苦笑いを浮かべつつ机に広げた本を指でつついた。
「ジェイの読む本はどれも難しいから。私には無理」
机に置いてあった本を取ると、ローズは遊ぶようにぱらぱらとめくった。
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